最近こと頻繁に、おじいちゃんのことを思い出す。
侍みたいな人だった。
昔ながらの九州男児らしく男の人に対する無礼は絶対に許さない人で、
何かしでかそうものなら子供だろうが容赦なく木刀が飛んできた。
礼儀や人道を重んじていて、一本の筋がビッと通ったそれは綺麗な人間だった。
そういえばわたしの周りには昔っからいい男が多かったなぁ。
男のプライドのある男、「義」を持ち合わせた男、愛のある男。
わたしは恵まれて育ったようだ。
おじいちゃんの周りにはいつも人が溢れていた。
そして遠慮がちで臆病なわたしのことを笑顔で見守っていてくれた。
その頃はまだ子供だったし、なんとなく恐いイメージもあって、
殆どまともに話す機会など持てないままにおじいちゃんは他界してしまった。
けど、不思議とわたしはおじいちゃんっ子だった。
大好きだった。
恐いのに優しかった。温かかった。
他の兄弟姉妹とも差別しない人だった。
無言の愛情をいつも感じさせてくれた。
わたしにとって唯一無二の、それはそれは偉大な存在だった。
時折ふとおじいちゃんが近くにいるような気がする。
そしてぼや〜っと思い出すんだ、おじいちゃんの笑顔を。
ついててくれてる気がする。
おじいちゃんがいてくれるなら百人力だ。
そうだね、もうすぐお盆だね。
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