下の部屋のリフォーム工事音で目が覚めた。
8時か…早いわ。
もうちょい寝かせてよ〜
ってふてながらカーテンを開けた。
めっちゃ眩しい。
あったかな小春日和にちょっと得した気持ちだ。
思いのほか早く起きたし…
前に録りためておいたTVでもそろそろやっつけとこうかな。
HDの空きもあぶなくなって来たことだ。
「嫌われ松子の一生」
53歳の松子が殺された。
話はそこから始まった。
それはまるで自分の行く末を観た様にも思えた映画だった。
弱くて孤独で素直で不器用で優しい松子という女の人生の話。
タイトル通りだね。
あ、でも松子は決して嫌われてはいなかったけれど。
みすぼらしく老いていった松子にカラスが言った。
「そんな人生意味ねーよ」
だけど…それはきっと違うと思った。
きっと誰の人生だっておんなじ。
例えどんなに羨ましく見える人生だってそう。意味なんてない。
うかつにも切なくて涙が流れた。
生きるってどういうこと?
自分は…
自分はこれからどうなるのだ?
あぁぁ。
窓の向こう側は心地よい陽気だなぁ。
きっとサクラも満開、とても綺麗なのだろう。