ここのところずっと行きたいと思っていた場所、知覧へ。
何故なのかは自分でもわからない。
知覧へと入れば見渡す限りのお茶畑がとても優美で
長閑な景色が続く小さな町だった。
市街地からはちょいと離れているので
小学校か中学校のころ遠足で訪れた記憶が一度だけある場所だった。
鹿児島人なれど知覧のことを良く知っている訳ではない。
しかしながら鹿児島人ならば皆知っているでありましょう事象が此処にはあった。
太平洋戦争の最中に特攻隊が出撃していった地が知覧である。
そしてその跡地に建てられたのが今回の目的「平和特攻会館」なのだ。
会館の中には出撃して行った兵士達の顔写真と共に
各々の想いを遺書や遺言として残していった現物が展示してあった。
昔、遠足でも此処を訪れた。
幼心にいろんな展示物を目の当りにして震えが止まらなかったことを思い出した。
そしてそれは今でも変わらずにわたしの身に押し寄せてきた。
とても不謹慎かもしれないが、わたしはちょっとだけホッとした。
わたしは昔っからひねくれ者で
子供のくせにポーカーフェイスが上手かった。
いつだって何事もないかの様に振る舞った。
涙にむせぶ友人を横目に、それもまた何ら変わってはいなかった。
平和であります様に、心から祈り3回鐘を鳴らした。
戦争は人を変える。
だけど…その目を覚ます為には何が必要だったか?
ああまでしなくては目を覚ますことは出来なかったのかもやしれない。
何が答えで何が正しかろう。
考えても解らないことだらけだけれど、
わたしはただ、今の全てに感謝して生きたいと思った。
本日も晴天。
知覧の全てが優しかった。
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